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 共通テストの成績を活用する「共通テスト利用方式」も多くの大学で導入されています。

 現在、私立大学の受験戦略として「共通テスト利用方式」の活用は欠かせないものです。その理由は、受験生にとっては負担感の小さい入試方式となっていることが多いからです。

 共通テスト利用方式では、大学独自の試験を課さず共通テストの結果だけで合否を決定するケースが一般的です。つまり、共通テストさえ受験していれば、大学へ赴くことなく私立大学の併願が可能となるのです。国公立大学を第1志望としている受験生にとっては過度な私立大学の受験対策が必要なくなります。私立大学専願者にとっても受験チャンスの拡大につながるでしょう。

 また、大学からみると試験問題を作成する手間がかからないことから、受験料は一般方式と比べて安価に設定されているケースがほとんどです。

 共通テストの必要科目数は一部の難関校で4教科以上としているところもありますが、多くは3教科以下となっています。一般方式と同様に必要教科数や出願期間を変えた複数の方式や、共通テストの成績と個別試験の成績を合わせて合否判定する併用方式を設定している大学も多くあります。

 

さまざまな入試方式の例(中央大学経済学部の共通テスト利用方式(2021年度))
方式 出題科目科目
4教科型 外国語(300点)、国語(200点)、数学A(200点)、数学B・理科・地歴公民から1科目選択(200点)
3教科型 外国語(300点)、国語(200点)、数学・理科・地歴公民から1科目選択(200点)
3教科型 外国語(300点)、数学・国語・理科・地歴・公民から2教科2科目(各200点)
併用方式

共通テスト:英語(100点)、国語(100点)

個別試験:数学(150点)

※( )内は配点

 

 共通テスト利用方式で注意したいのが出願期間です。国公立大学の一般入試は共通テスト受験後の出願となっていますが、私立大学では難関大を中心に共通テストの試験日より前に出願を締め切る大学も少なくありません。その場合は共通テストの結果を踏まえての出願ができません。

 

コラム~共通テストが必須の私立大学も~  一部の私立大学では、一般選抜で共通テスト必須の大学があります。早稲田大学では、国際教養、政治経済、スポーツ科学の3学部で2021年度入試から共通テストが必須になります。そのほか、産業医科大学や豊田工業大学、一部芸術系の大学でも、共通テストの受験が必須です。

 

 

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 2月下旬~3月にかけて再度入試を実施する大学も多くあります。大学により呼び方は異なりますが、「2期入試」「後期入試」「3月入試」などの名称が多くなっています。

 1月末から2月にかけて行われた試験(前期入試)の合格発表が終了してから出願できるため、万一志望校に合格できなかったとしても再チャレンジが可能です。ただし、前期入試と比べて募集人員が少ないケースが多く、大学によっては高倍率となり、前期試験より難度が高い入試となることもあります。あくまでも前期試験で志望校に合格できなかった場合に利用する入試として考えましょう。

 

Kei-Netより